January, 2nd 2004
socket7なCPU
(Pentium、PentiumMMX、K5、K6、K6-2、Cyrix6x86L、CyrixMII)
秋葉原に行ったときはジャンク屋をまわって500円以下で買えるようなCPUを探します。しかし持っていたFMVのマザーでは限られたCPUしか試せないので集めたジャンクCPU達が生きているのか不明なままでした。
CPUと同時にsocket7マザーボードも探しており、今回機能十分かつ安いマザーが見つかり、即ゲットしました。
・AGPスロット付き
・AT、ATX電源両対応
・SIMM、DIMM両対応
のマザーがCPU(K6)付きで500円!
と言うわけでCPUの生死を確かめ、その性能がいかほどのものかチェックといきましょう。現在のCPUの能力と比べたらどんぐりの背比べでしょうがアーキティクチャのちがいによる結果を眺めるだけでも懐かしく面白いと思います。
冬眠から叩き起こされるのは以下の9人です。
Intel Pentium 90MHz (60x1.5) 電圧:3.3V 1次キャッシュ:16KB 拡張命令:なし 集積度:330万トランジスタ 製造プロセス:0.6μm CISC |
Intel Pentium 133MHz (66x2) 電圧:3.3V 1次キャッシュ:16KB 拡張命令:なし 集積度:330万トランジスタ 製造プロセス:0.35μm CISC |
Intel PentiumMMX 200MHz (66x2.5) 電圧:2.8V 1次キャッシュ:32KB 拡張命令:MMX 集積度:450万トランジスタ 製造プロセス:0.35μm CISC |
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Cyrix 6x86L(MI) PR200 実働150MHz(75x2) 電圧:2.8V 1次キャッシュ:16KB 拡張命令:なし 集積度:300万トランジスタ 製造プロセス:0.35μm CISC |
Cyrix MII PR300 実働233MHz(66x3.5) 電圧:2.9V 1次キャッシュ:64KB 拡張命令:MMX 集積度:650万トランジスタ 製造プロセス:0.35μm CISC |
AMD K5 PR133 実働100MHz(66x1.5) 電圧:3.52V 1次キャッシュ:16KB 拡張命令:なし 集積度:430万トランジスタ 製造プロセス:0.35μm RISC |
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AMD K5 PR166 実働117MHz(66x2) 電圧:3.52V 1次キャッシュ:16KB 拡張命令:なし 集積度:430万トランジスタ 製造プロセス:0.35μm RISC |
AMD K6 266MHz (66x4) 電圧:2.2V 1次キャッシュ:64KB 拡張命令:MMX 集積度:880万トランジスタ 製造プロセス:0.25μm RISC |
AMD K6-2 300MHz (100x3) 電圧:2.2V 1次キャッシュ:64KB 拡張命令:MMX、3DNOW ! 集積度:930万トランジスタ 製造プロセス:025μm RISC |
FSB60MHz設定ができないためPentium90MHzは66x1.5=100MHz、10%のOC状態です。
CyrixシリーズとK5のPRやGPなどは現在のAthlonのモデリングナンバーに当たるものです。
テスト環境 ハードウェア
Motherboard | ECS P5SD-B+ |
Memory | PC100 CL3 64MBx2 |
Videocard | Creative 3DBlaster Banshee (Voodoo Banshee) |
HDD | 富士通 MPB3032AT (3.24GB 5400rpm) |
テスト環境 ソフトウェア
Windows98SE
Banshee driver Rev:1.10
DirectX6.1
SuperPI 26万桁 104万桁はやってられん・・・
3DMark99MAX
Final Reality v1.01
HDBench v3.30 (1024x768 16bit)
まず、すべてのCPUは動作しました。ジャンクと言えどもCPUは普通に動きます。WCPUIDでCyrix6x86Lの動作周波数が検出できませんでしたが、元々古いCPUには周波数を外部から読み取るための機構が組み込まれていないものもあるそうで、実際にはマザーのジャンパによる設定が生きていると思います。
演算性能
FSB、内部周波数共に最高のK6-2がトップ。
CyrixMIIが善戦しています。233MHzながら整数演算においてはK6 266MHzを超えます。しかし浮動小数点演算は苦手なようで逆転しています。
K5の浮動小数点演算能力もかなり低いことが目立ちます。Pentium90MHzにもK5、133MHzは負けます。
CyrixやK5のPR値は整数演算能力に対してつけた数字?
Super PI 26万桁
(グラフは短いほど高性能)
Pentium90は当然ながら、K5とCyrix6x86がのろい・・・。浮動小数点演算処理の苦手なCPUはダメみたいです。
PentiumMMX 200MHzがK6 266MHzより速いのに驚き。
2Dベンチマーク
CyrixMIIが圧倒的な矩形描画によって飛びぬけています。PentiumMMXもK6の266MHzと同等。K5もかなり得意な分野ですね。
ただこれらが高性能というわけではなく、K6とK6-2が低いからそう見えるだけだと思います。同じAMDでもK5は逆に、Pentiumと比較してかなりの好成績です。
3Dベンチマーク
CPU以外の環境はまったく同じなのでCPU 3D Seedの項目が高ければ3DMark Resultは高く出ます。
K6-2は拡張命令3DNOW !が使えるため、この3DMarkのように対応するソフトウェアは大幅に処理能力が上がります。
π計算と同じく、浮動小数点処理能力がスコアに影響します。そのためCyrixM2はPR300ながらPentiumMMX200MHzに劣る結果。
6x86Lは処理画面見てる限りではそれなりに処理されているのですが、何度やってもこの数値でした。参考外ってことで。
3DNOW !・・・MMXが整数演算のみだが、3DNOW !は浮動小数点数演算も高速化することができるため主に3次元グラフィックスに関する処理において有効。
Final Reality
2D、3D共にはMMXありなしではっきりと分かれています。上のCPU一覧表とあわせて見るとなるほどです。まあ元々動作周波数の低いCPUはMMX無しなので不利なのですけど。
このFinal Realityは3DNOW !に対応していないベンチマークなのでK6-2はトップながら他を大きく引き離してはいません。
やはり浮動小数点演算によるところが大きいようでCyrixM2は落ちてます。
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やっぱりSocket7はいいですね。CPUを選ぶ楽しみがあります。今じゃAthlonかPentium (とC3)でマザーボードを変えなくてはいけませんから気楽にCPU交換とは行きません。
ビデオカードもnVidiaかRadeon(とMatrox)くらいしか選択肢がありませんがSocket7時代には3dfxやS3なども。S3はつい最近Delta Chromeを出してきましたので第3勢力となってくれることを期待します。
K6-IIIとWinChipを探してるのですが、K6-IIIはジャンクとしては高価で買いにくいし、Winchipは売ってない・・・。
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